2019年を彩ったVTuberの歌

丸4年間通った4年制大学を中退して春からブラック企業で働き始めました。

去年も一昨年もその1年でよく聴いたアニソンについての記事を書いたんですけど、今年は1記事書くほどにはアニソンを聴き込めていなくて、その代わりというワケでもないのですがVTuberの歌をよく聴いたのでそのことを書きます (これも広義のアニソンではあるのですが) 。

 

 

SHiNO / 雨ニマケテモ

 


雨ニマケテモ「ぼくらのオープンワールド」MV

 

最初これ聴いたとき、悔しすぎて叫びました。こういう音楽をやるVTuberが居るんだったらもっと早く知りたかったし、なんなら私がこういう音楽やりたかった。

パッと見で分かりにくいのですが「SHiNO」がVTuberさんの名前、「雨ニマケテモ」が音楽ユニットの名前、『ぼくらのオープンワールド』が曲の名前だそうです。ハッとさせられるような歌詞を、音の分離が良くて心地好いバンドサウンドに乗せた、推進力を感じるナンバー。音が完全にツボ。

 

このSHiNO先生の歌声は誤解を恐れずに言えば、可愛すぎる声でも格好良すぎる声でもないです。圧倒的な迫力があるワケではなくて、どうしようもなく人間クサくて、だけどそれ故に、確かな決意を感じさせるような歌声。それがなんだかこの曲の歌詞と相まって、我々のような燻っている人間にグサグサと刺さるのです。

その味わいが、恐らく偶然によって生まれただけのものではないだろうということは、雨ニマケテモの動画を聴き込んでみれば分かります。どの曲を聴いてみても聴き手の欲しいところにボールを投げてくれる、たとえばメロディーラインの意図を蔑ろにしないとか、アレンジや歌詞に対して映える声色とか、そういう丁寧さを随所に感じられて……言い訳をしない誠実な歌だと感じるし、だからこそ、こういうサウンドの他のどのバンドでもなくてこれが聴きたいと思えます。

 


雨ニマケテモ「日青〈ハレ〉」MV

 

ユニットとして音楽活動に一貫性があるのも格好良いです。どれか1曲がピンと来たら、きっと他の動画も好きになれます。

それは別に曲のジャンルとかそういうだけの話ではなくて、制作に向き合う態度みたいなものがブレてなくて、それって音楽活動中心でないVTuberさんには (ともすれば音楽中心の人にも) 蔑ろにされがちな部分ですけど、やっぱり長く聴いていこうと思ったらそういうところなんですよね。

 

そんな風に熱量を持った作り手だと、曲は繰り返し聴けば聴くほど味わい深くなっちゃうし、これから先の活動にも期待してしまいます。

雨ニマケテモみたいなユニットが居てくれるなら、2020年のVTuber音楽もきっと大丈夫です。

 

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天神子兎音 / Kotone

 

天神子兎音がいかにボーカリストとして面白いかなんて今さら語るまでもない気がするんですけど、それでも何か書かずにいられないくらいには今年も面白かったです。今年もというか、はっきり言って今年は去年の200倍くらい良かったです。

 


【歌ってみた】ハイドアンド・シーク / 19 -iku-【Kotone(天神子兎音)cover】

 

自分、あんまり『フーアーユーなんて言わないで』の良い聴き手ではありませんでした。情熱的なサウンドは好きだけど、歌詞がどうにもしっくりこないです。ああいう半端なキャラソン歌詞が未だに幅を利かせてるのって、「キャラクターをよく表してる!」って持ち上げちゃう我々オタクさんサイドにも責任があるのですが。

とにかくそんなワケで去年はまだ、今後の活動がずっとあの調子なら天神子兎音はそこまで自分向けのコンテンツではないな、なんて思っていたんです。

 

ところが今年は、投稿される "歌ってみた" がどれも気持ちが乗っていて、長く活動やってきただけの深みも感じさせられて、それでいて洗練されていて聴きやすくて……

それでもうひっくり返りました。一度「良い」って思っちゃったら、そこから先があっという間なのは……これ読んでる人ならよくご存じかと思います。

 

ロキ』の歌ってみた (2018) が圧倒的再生数だったり、今年だとやっぱりオリジナル曲の『アンダーワールドウタウタイ』が印象的だったりするので、子兎音様というと格好良い歌のイメージがあるっちゃあるのですけど、歌声の土台になってるところはむしろ結構キュートな成分も強いんですよね。

アツくてパワフルな方だけでなくて、綺麗で可愛い方に歌声を寄せてもサマになっちゃう人で、今年はそんな声の持ち味を活かせるような歌動画が多数上がっています。

 


【歌ってみた】セツナトリップ / Last Note.【Kotone(天神子兎音)cover】

 

で、そうやって表現の幅を広げた子兎音様の歌を色々と聴いているうちに我々は気付くのです。あれこの人、結構クセのある声な上に、曲によって極端すぎるくらい表情を変えるのに、何故だか音楽活動全体としてまとまりがあって、しかもどんな曲でも歌声がまっすぐに飛んでくるぞ、と。

この『セツナトリップ』とか、あと『だから僕は音楽を辞めた』とかもそうなんですけど、言葉がスッと入ってくる体験が感動的すぎて、例えば毎朝の通勤中なんかに聴いてるとしゃっきり目が覚めちゃいます。それでいて、心がじわっと暖かくなるものがあります。

 

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流石乃ルキ & 流石乃ロキ

 

触れ方が全然わからないけど流石に全く触れないのはウソなので触れます……

 

聴いてみると確かにこういう歌が聴きたかったかもしれないなと思える歌を、ずっと歌ってくれていたのがルキロキです。自分が声優音楽を聴いて育ったので特にそう感じちゃってるだけかもしれませんが。

この見た目とこの性格のキャラなら絶対こういう声でしょって声のままどんな曲もツルっと歌うルキ先生が好きだったし、大人っぽさと子供っぽさとが奇跡的に融合した歌声のロキ先生が好きでした。二人のハモリが、音に過不足が無いと言いますか、声の噛み合わせがよくて耳に心地好いのも好きでした。

 


【歌って踊ってみた】夜もすがら君想ふ/TOKOTOKO(西沢さんP)【歌謡SHOW#17】

 

安定してる、なんて言うと人によっては悪く捉えられてしまうかもしれないですが、変な意味ではなくて本当に良かった点としてルキロキの歌は品質が安定していたと思います。

歌唱力をひけらかすような歌い方ではなく、ルキロキらしさやその曲らしさを大切にした歌声が、上がる動画の統一感というか一貫性を支えていました。それがあんまりにも耳に違和感がないものだから、かえってVTuberの中で特異な存在ではあったかもしれません。

 

『夜もすがら君想ふ』のカバーが自分、ルキロキの最高傑作だと思ってるんですけどとうとうフルサイズを聴くことはありませんでした。ままならないと感じることが、多いです。

 

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羽咲らび

 


【かぐや様は告らせたいED】センチメンタルクライシス/羽咲らび【歌ってみた】

 

私、羽咲らびさんに出会うまでは、いわゆるロリ声の歌い手というやつを舐めていました。ウィスパーな声の人もキンキンした声の人も本当にめちゃくちゃ大好きではあるんだけど、最後の最後のところで一番アツくなれる音楽ではない、聴き手として全力になれない、飛び道具、変化球、そんな風にどこかで思ってしまっていました。

それがこの『センチメンタルクライシス』のカバーはと言うと、どうにも真に迫るものを感じます。存在が息衝いています。

 

程よく舌っ足らずで甘い歌声は、だけどクリアで感触がしっかりしていて、言葉感も大切にされていて。アンニュイというかダウナーっぽさが確かに心をくすぐるけど、ストレートでもあって、決してクドくない程度にエネルギッシュでもあって。

そんな何でもかんでも両立できるものかよって思うけど実際それを成立させることで存在感を放っていて、だからこそとびきり愛おしく感じられます。

 

活動を続けていけばどんどんその格好良さ (声質とかの話ではなく、生き様的な意味で) を増していけるタイプの歌い手だと思います。もっと歌ってほしい!

 

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MEMプロジェクト (芽夢高校アイドル科)

 

新キャラクターの声がどう聞いても澤田美晴先生ということで去年の秋頃に私の中で話題となった芽夢高校が、今年2月からMEMプロジェクトとしてリニューアル。人数も一気に増えました。

初のオリジナル曲*1 (2018) が、どうもプロの仕事っぽかったので大手がやってんのかなと思ってはいたのですがまさかの株式会社ビジュアルアーツ。なるほど確かに投稿される曲がどれもギャルゲっぽいです! 自分ギャルゲやらないので完全にイメージで言っちゃってますが。

 


【MEM】「虹の花束」MV FULL

 

そんなMEMのオリジナル曲第3弾『虹の花束』は、どんなメロディーでも退屈させずに聴かせてきてドキッとさせられる朝比奈ひなさん*2 (CV:音羽里奏さん) の歌声と、大人っぽさの中に不器用さが見え隠れするその実直さが愛おしい黒羽聖さん (CV:すずきももこさん) の歌声とが、お互いの良さを引き出しあう名デュオ。

誤解を恐れずに言えば、この曲がもし2人のうちどちらか片方のソロであったなら、ここまで聴きやすくて胸に沁みる音源にはなっていなかったかもしれません。

単に2人の声が一緒に鳴ってると綺麗とかそういうだけの話ではなくて (そういう面ももちろんありますが!) 、例えば黒羽先生が曲の強みを活かしつつ朝比奈先生が曲の弱点をカバーするみたいな、そういうデュオだからこその魅力が詰まっています。

 


【MEM】「恋するDNA」MV FULL

 

あとはこれもオリジナル曲の『恋するDNA』が、私最初はイントロのピコピコにばかり気を取られて、一発芸みたいな曲なのかなって思いこんでしまって全然心惹かれていませんでした。

だけどこの1年間MEMの動画や配信を色々見てきて、上述の『恐がり太陽と意地張りお月さま』や『虹の花束』を何度も聴いてきて、その合間にたま~にこの曲も聴いてたらいつの間にか再生した回数がそこそこになっていましたって頃になってようやく、この曲の味わいが分かってきました。

 

一度聴いただけでは良さが分からなくて、でもそのバンドなり歌手なりをずっと追ってたら段々好きになってくる、みたいな曲って絶対にあって、そういう曲へのアクセスのよさをVTuberの強みとして (少なくとも私は) 感じています。

特に今はサブスク全盛で、アルバムやアーティストを意識しない聴き方もできる時代だからこそ、それとは別にアーティストとじっくり向き合うような体験も大切にしたいと思ってるし、私にとってそれを叶えてくれるものの一つがVTuberでありMEMプロジェクトだったという話です。

 

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栗山やんみ

 


言って。 / Cover 栗山やんみ

 

ゲーミングと称するくせにやたら歌が良いと巷で話題のVGaming。 より、栗山やんみ先生の『言って。』カバーが、自分の中ですごく存在感があって毎日のように聴いてました。

やんみ先生、わりと声質が独特でもちろんそこも魅力なんですけど、それに甘えないでちゃんと歌い方で表現をしてるのが素敵です。

曲のテンポっていうか、メロのリズムの細かさなんかも含めたスピード感に対して歌声が絶妙にマッチしていて、程よい緊張感と萌えを感じます。原曲よりちょっと高いキーも、特にラスサビで転調したあとの雰囲気がやたら歌い手にハマっていて好きです。

 

それと映像が、こういう「現実の風景とVTuberの合成」って思いつく人は少なくないでしょうけどそれで変にコミカルにならないようにまとめるのって結構難しいと思っていて、その点この動画は上手くやってるなって素直に驚きます。今となっては懐かしい旧デザインモデル。

音楽の話をしてるのに映像なんてって言われるかもしれないけど、やっぱりそこがちゃんとしてる方がカッコいいですし、聴くのにも気持ちが入りますし……

 

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Alt!! / Palette Project

 

オルトじゃないよアルトだよでお馴染み。

 


【Alt!! x 40mP】『Hello My Stage!』バーチャルアイドルユニット 「Alt!! (アルト)」 3rdオリジナルシングル

 

記事を書き始めるときに、あんまり安易な表現に逃げないようにしようって決めていたんですけど、この『Hello My Stage!』と、あと次に貼る『アナログハート』についてはどうしたってもう「いい曲だな~」って言っちゃいます。そういうジャンルの音楽だと思います。

 

サビの "飛び出して" で、一気に世界が広がる感覚が感動的です。作詞とコーラスアレンジの妙です。こういうのいちいちグッと来ちゃうし、それがフックになってハマることって少なくないですからね、何だかんだで。あとは歌詞が、いい意味であんまり特別じゃなくて、ありきたりで、だけど (だからこそ) その中になんだか真実味を感じさせるものがあるというこのバランス感覚。

この曲の遠坂ユラさんの歌い方の、音の移り変わりと言うんでしょうか? それがとっても綺麗で、わりと強めの声質だと思うんですけど全然嫌味を感じさせません。そこがもっと雑だったとしても誰もそれで評価を下げたりなんかしなかっただろうけど、それでも雑にしてしまわない、そういうところが素敵だと思える聴き心地です。人間性なのかな……

 


【公式MV】『アナログハート』/Alt!! 6th 【オリジナル曲】

 

この2曲だけ並べるとなんだか王道アイドルユニットっぽいですが、実際こういうのを真面目にやってるのってだいぶAlt!!の美点です。世に王道の看板を掲げてみたものは数多くあれど、王道とか本気でやろうとすると疲れちゃうし、突き詰めてる人って意外と少ないですから。

我らがJunky先生の手掛ける『アナログハート』も、そんなコンテンツとしての真面目さが活きた、シンプルで等身大な地に足のついた名曲です。とにかく嘘っぽさが無いです。すごい。普通もうちょっとくらいは見栄をはりたくなるものだと思うけどそれをしない、素直な音楽です。

こういう何処か素朴さのある音楽って、サラッと聴き流してそのままにしちゃうことも少なくないですけど、一度ピンと来てしまえばきっと大切な曲になるものだと思います。というか、私はなりました。

 

それにしても、暁月クララさんの歌声ってなんでこんなにアホ可愛いんでしょうね。並のアホには出せない輝きだと思います。見た目いかにも格好良い系っぽい七海ロナさんが、めちゃくちゃ楽しそうに歌うのも、最高です。

 

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ココロナキ

 

ココロナキ先生の『ウルトラプラネット』カバーを、今年の後半はめちゃくちゃ聴きまくりました。

 


【歌ってみた】ウルトラプラネット / koyori(電ポルP) - by ココロナキ

 

バラード、めちゃくちゃ聴きまくってますか? 私は普段全く聴きまくってません。

そりゃ、良い曲だなって思うことはあるし、アルバム聴いてるときにバラードだけ飛ばして再生したりもそんなにしない (たまにはする) し、ライブで演られたら聴き入っちゃいますけど、でも大抵そこまでで、なかなか選んで繰り返し聴くってところまでにはならないです。

けれどこの動画は、どうも引っ掛かりました。

 

別に変にわざとらしく悲しく歌ってるとかじゃなくて、自然体な声だし、歌い方としてはむしろ前向きだと思います。なのにどうにも、聴いていて胸が締め付けられるような要素が滲み出てしまっています。どこか悲しみをたたえた、けれど真っ直ぐな歌声。

それがどうしようもなくリアリティがあって、人の意思みたいなものを感じられて、味わい深くて、つまり好きでした。

優しいのに決して弱々しくはない歌い方だからいちいち胸を刺すし、それが中盤の "光を放ち続けて幾星霜 ~" のパートにうまく繋がって引き込まれるし、最後には自然と笑みが零れてしまうというこの聴覚体験。

たった6分・たった1曲だって思えないくらいに濃くて、全身で味わえて、映画でも観たあとみたいに胸がいっぱいになって……感動です。

 

あとは、オリジナル曲の『ナノピコセル』も今年は上がっていて、こっちはちょっと難しいな……とか思っていたら "ビビットキたよね? わたしのコエ" なんて言われて肯くしかなくなったりしていました。『ウルトラプラネット』もそうなんですけど何故か映像がやたら良いです。

 

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BandProject! -ばんぷろ- / tartett*

 

バーチャルアニメプロジェクト (VAPJ) というデカい枠組みの中に、BandProject!-ばんぷろ-という小さい枠組みがあって、さらにその中にtartett*というバンドが居たり「BandClubProject!(ばんぷろ無印)」「ばんぷろ.HighSchool」「ばんぷろ なつフェス! 」というアニメ作品があったり音楽活動があったり、みたいなフワッとした認識。間違ってたらこっそり指摘してください。

 


あいがたりない(feat.中田ヤスタカ) -Band Edition- (バーチャルさんはみている 新OP)【歌詞付き】

 (一番映像がバンドっぽくないやつ貼っちゃった)

 

私は根っからの差別主義者なので、初めて見るVTuberさんの外見が明らかにVカツやカスタムキャスト製だと舐めてかかるんですけど*3、 聴いてみたら吃驚するくらい良かったし、何より自分の中で他の何百何千というVTuber達の中に埋もれてしまわない存在だなと思えました。

それはツボをおさえた、けれどステレオタイプすぎないバンドアレンジにしてもそうでしたし、ボーカルを務める白河いふ先生の歌声にしてもそうでした。

 

これ、凄くないですか? 私はこの動画を見て「中田ヤスタカ先生の曲って歌詞あったんだ!」って思いました。

言葉が言葉として生きている歌です。実は動画出すのが早すぎてちょいちょい歌詞を間違ってはいるんですけど、そんなのはどうでもいい話 (曲が曲だし) で、とにかくそこにある言葉が大切にされているというのが素敵です。と言っても別に変に朗読的とかそういうワケではなくて、ちゃんとメロディーとして綺麗なのが凄い。

大雑把に言えばフレーズを変なとこで切らないとかアクセントが変なとこにつかないとかそういう話ではあって、そんなの当たり前だろって思う人も居るかもしれないけど実際それをわざとらしくなくかつ綿密に実践できてる歌い手ってそこまで多くないし、ましてこんな風に透き通るような声質でやられたらもう……どっぷり浸かれちゃいます。

 


【卒業制作】secret base ~君がくれたもの~ / tartett* -Virtual Band Edition-

 

幾つかの歌については少し違和感を覚えるものもありますけど、それもそもそも良い動画が超良いからこそそんな風に思うわけです。残念ながらtartett*の4人は夏でVTuber活動を終了してしまったのですが、あのとき確かに輝いていたし存在感あったなと思います。

個人的には、いふ先生以外のメンバー、香奏みんと先生、甘城いちご先生、黄梨りんご先生についても歌い手としてユニークで聴き甲斐があると、気付くのに遅れてしまったのが心残りです。

 

そんなばんぷろの、何でしょう……プロデュースっていうか総監督っていうか、とにかく全般色々手掛けていたのが、自身もVTuberとして活躍する赤坂まさか先生なんですけど、絶対めちゃくちゃ音楽好きな人だし、VTuber音楽界に新鮮な風を吹かせてくれる存在だとも思ってるので、これからも音楽系コンテンツ頑張ってほしいな~……

 

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リシア・キララ

 


【初歌みた】宿屋のバブみ看板娘が『さよなら、花泥棒さん』歌ってみた【リシア・キララ】

 

今年一番聴いた歌です。

なんとソロでの歌動画はこれ1本しかなくて、全然音楽活動中心でやってる人ではないんですけど、この『さようなら、花泥棒さん』のカバーがやたら気に入りました。

 

最初に聴いたときは、綺麗だなって思って好きになりました。変にカロリー高い歌い方じゃなくて、サラッと聴こうと思えばサラッと聴ける歌。その素朴さが好きでリピートするようになったのは、間違いないです。

けれど、何度も聴いてるうちに、ただ可愛いだけじゃないこの歌声の裏の味わいみたいなものも分かってきました。それは本当に僅かにですけど、けれど確かに切迫感のようなものを感じます。その奇妙なバランスが、曲にも合ってるし、集中して聴いているとなんだかドキドキさせられます。

あるいは、そういう成分があったからこそ、素朴で聴きやすいと感じたのかもしれません。要するにそれは極端な味付けをしない、シンプルで、素材の味を活かした歌。身体にいい。

 

なんか色々書いたけど実のところ、この動画の何がそんなに気に入ったのか自分でもよく分かってません。音楽ってやつホントそういうとこあるよな。来年も聴きます。

 

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ハッチ

 

ごめんなさい、あの、適当に検索してたら出てきたこの動画を気に入って繰り返し聴くようになってからまだ日が浅くて、全然どんなVTuberさんなのかは存じ上げないんですけど…… (しかも活動一時休止中だし)

 


【Vtuber】『ジャガーノート』歌ってみた/夏代孝明【イラストイチカFW】

 

なんかもう、このまま1曲入り1,350円とかのCDになってても買うよ2枚くらい、っていう格好良さです。セクシーだし、上から下まで広い音域で歌声が揃ってるから、聴き惚れちゃいます。

かなり粘り気のある歌い方だと思うんですけど、それで雑さを感じさせないのも凄いです。というか、よく聴けば粗削りな部分もあるのかもしれないですけど、それをねじ伏せて歌に説得力を持たせられるくらいに、声質を活かした歌い方なんだと思います。

 

ボカロとかじゃなくて普通に人間の歌った原曲があるカバーなので、あんまり歌が曲に合ってるとか言いづらいところもあるんですけど、重心が良いところにあるとでも言えばいいんでしょうか? 歌とオケを合わせて聴いたときにサウンドとして腑に落ちて、ハマってると感じました。そういうわけで、クセの強い歌声なのに聴き心地がやたら良いです。すごい!

 

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総括

 

特にないです。

 

 

 

 

*1:プロジェクトリニューアルに伴ってチャンネルが移動したため、動画の投稿日が2019年2月となっていますが、元々は芽夢高校アイドル科のチャンネルに昨年末に投稿された曲でした。
https://www.youtube.com/channel/UC_5vhw4GSyBG9w49Vi4VX7A/

*2:Foliaにも同姓同名のバーチャルアイドルさんがいらっしゃいますが、別人です。

*3:というのは完全に無根拠で言ってるワケじゃなくて、要するに何処か一箇所で手を抜いてるコンテンツはどうせ他の部分でも手を抜くだろうって考えがあったんですよね。
でも今、VTuberでリソース潤沢なとこって明らかに少数派で、殆どは本当に限られた予算と人員・時間でどうにかやってるはず。そう考えると、自分が一番表現したい部分に全力なのは理にかなってるし、Vカツとか使うのも別に「手抜き」ってだけじゃないな、と最近は思うようになりました。
ただそれは作り手の都合という限定的な目線の話でしかないし、受け取る側にしてみればそんなことに配慮してられないって人がいるのもやっぱり当然だとも思ってますが……